システムエンジニアの職能はシステム開発を手がけることであり、その中心軸になってこそ活躍できるのは確かである。ただいわれたことをこなしているというだけでは活躍とはいえず、あくまでプロジェクトのメンバーとして最低限の職務を果たしているに過ぎない。その状況が続いてしまうと人材として高い評価を受けることはなく、転職をするときにもアピールポイントにすることは不可能である。活躍場面は自分で作り出すものであり、プロジェクトのメンバーではなくリーダー格として振る舞おうと努力することが大切だ。
プロジェクトを表立って牽引するような立場で仕事に携わっていくと、必然的にプロジェクトの進行が円滑になり、活躍していると自他共に認める状況ができあがる。このような状況が続いていくことにより、管理職として抜擢される可能性があるだろう。
しかし、将来的に退職することを計画している場合、このような活躍を一時的に断念することが重要になる。その立場を十分に経験したうえで、あえてプロジェクトを牽引する立場から一歩引き下がり、他のエンジニアに牽引してもらう立場になると良い。その様子が続くと退職の際に引き止められにくくなり、手続きを進めやすくなるからである。現場への引き継ぎも少なくて済むことから、円滑に職場を去ることができるようになるだろう。それに加えて、牽引される側の立場をあらためて経験することにより、リーダーとして働くための素養も深めることができる。
システムエンジニアが退職する理由はこのブログでもさまざま紹介しているが、退職後のキャリアについてまで考えたいのであれば「システムエンジニアを辞めたいあなたへ」が参考になるはずだ。